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【労災保険に入るべき?】フードデリバリー配達パートナー(配達員)の労災保険の特別加入制度について解説

Uber Eats (ウーバーイーツ)
この記事を書いた人
ケインデリバリー☆メディア/ライター

日本全国のいろいろなエリアで稼働されている現役のフードデリバリー配達パートナーの方たちが執筆した記事です。Uber Eats (ウーバーイーツ)、出前館、Wolt(ウォルト)、menu(メニュー)など、様々なフードデリバリーサービスの最新情報をお届けします。

はじめに
Uber Eats では配達員ではなく配達パートナーと呼びます。また、配達パートナーは個人事業主として業務を受託しており、Uberとの雇用関係はありません。

2021年6月18日開催の「第98回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会」で、Uber Eats (ウーバーイーツ)に代表される「フードデリバリー配達パートナー(配達員)」や「ITエンジニア」について、労災保険が適用できる特別加入制度の対象とすることが決定されました。

特別加入制度とは、労働者以外の人で、業務実態や災害の発生状況から判断して、労働者と同等とみなし保護が妥当とされる人に一定の要件の下に労災保険への特別加入を認める制度で、中小事業主や労働者を雇用しない一人親方等が対象です。

それまでは、特別加入制度の対象となるのは建設業の一人親方や個人タクシー業者などの業種に法律で限定されており、フードデリバリー配達パートナー(配達員)やITエンジニアは対象外だったので、労災保険に加入出来ませんでした。

それが今回の改正で、9月1日から特別加入の申し込みが可能となったのです。

そこで本記事では、

  • フードデリバリー配達パートナー(配達員)のための労災保険とはどのようなものなのか?
  • 費用はいくらかかるの?
  • 任意保険と比べてメリット・デメリットは?
  • ぶっちゃけ入るべきなのか?

そのような疑問に答えるために、わかりやすく解説します。

労働災害(労災)とは?

労災は大別すると、「業務災害」「通勤災害」の二つがあります。これらは、業務上や通勤による労働者の負傷、疾病、障害または死亡について、被災者やその遺族に対して規定の保険給付を行う制度です。これには過労死や過労自死(過労自殺)も含まれます。

労災給付の適用を受けるには、被災した労働者もしくはその遺族から、その労働者が勤務していた事業所を管轄する労働基準監督署長に対し、所定の請求書提出が必要です。会社(使用者)は、この請求手続に協力義務がありますが、請求を行うのは被災者自身なので、会社(使用者)任せは避けなければなりません。

また、労災給付の請求には時効があり、療養補償、休業補償、葬祭料は2年以上たつと、それ以前の分は請求不可能となります。また、障害補償、遺族補償は5年以内の請求が絶対条件です。

フードデリバリー配達パートナー(配達員)の業務にも、下記のような労災のリスクがあります。

●配達中の事故によるけが
●熱中症や体調不良のリスク
●新型コロナ等の感染症のリスク
●その他:暴力事件に巻き込まれるなどの例もあるようです。

これらの労災によって被った損害が、今回から国が提供する労災保険により補償の対象になりました。

労災保険には一般加入と特別加入の2つがある。

一般加入

通常、社員を一人でも雇っている会社は、必ず労災保険への加入義務があります。会社員(=会社の従業員=労働者)の場合は労災保険の「一般加入」に該当し、労災保険料は会社が負担しています。そのため、給与明細には労災保険料の項目がありません。勤務先が労災保険の適用事業所であれば、従業員全員が労災保険に加入している規定になります。また、社員だけではなく、学生を含むパートタイマーやアルバイトも労災保険の一般加入の対象になっています。

特別加入

一方、労災保険の特別加入対象者は、大別すると以下の4種類です。

フードデリバリー配達パートナー(配達員)はこちらに該当します。

●中小事業主及びその家族従事者等
●一人親方及びその他の自営業者等
●海外派遣者等
●特定作業従事者及び家事支援従事者

フードデリバリー配達パートナー(配達員)のための労災保険の特別加入制度の仕組み

労災保険は社会保険料の一種であるため、給与天引きで保険料が引かれるイメージがあるためか、自転車で料理を運ぶフードデリバリーの人が労災保険の特別加入の対象になると、強制加入を強いられ保険料を取られるのではないか、と思ってしまいがちです。

しかし、加入したくない人は強制ではないですし、保険料を払って労災保険に入りたい人は入ることができます。これが労災保険の特別加入制度の仕組みです。

注意!フードデリバリー配達パートナー(配達員)の労災特別加入が一般加入と違う点

まず一つ目の違いですが、通勤途中の労災についてです。 特別加入の対象者には、フードデリバリー配達パートナー(配達員)、貨物運送事業者、個人タクシーの運転手なども含まれますが、こういった人は乗り物に乗った時点で業務開始しているような状態となり、通勤と仕事の区別が明確に出来ないので、通勤災害には労災保険が適用されないようになっています。例えば、電車に乗って配達を開始する場所まで移動している間は業務外となり、労災保険が適用されません。

ではどこからどこまでが労災保険の対象となる「業務中」とみなされるのでしょうか?こちらのフードデリバリー配達員の「業務中」の定義については、労災特別加入Q &A | UberGuild株式会社 の⑫に詳しい説明がありますのでご参考下さい。

⑫労災保険対象の「業務中」ていつですか?
                  → Uber型労災特別加入 では 「ピックからドロップ」の他に 「オーダーを受けてピックに向かう」 「ドロップ後にマクドナルド近くの公園等(通称地蔵スポット)へ向う」 の間も労災対象の「業務中」であると定義しています。
※服装や装備等に条件あり
※自宅待機からピックアップに向かう工程は労災対象となります。
※自宅から車両センター等までの通勤退勤時は労災対象外となります。

【⑫補足 震災被害】
戦争や火山の噴火や大震災の発生などで「オンライン中に怪我をした場合」→ 労災が適用されます。
※戦争や天変地異の際は殆どの民間保険が無効になりますが労災は全て保証します。

労災特別加入Q &A | UberGuild株式会社 http://www.uberguild.net/page/rousaiqa/

二つ目は、給付基礎日額というのがあります。 給付基礎日額は、補償される金額や掛け金を決めるために必要なものですが、一般加入では平均賃金などから算出されます。 一方で特別加入の場合は、平均賃金から算出するわけではありません。

ではどうするかと言うと、自分の希望で決められます。しかし、日額を多くするほど、毎月の掛け金が多くなるので、注意が必要です。 休業補償に関しても、通常の労働者はその間賃金を受け取ることが出来ませんが、特別加入の場合は、その間も賃金受け取りが可能です。

フードデリバリー配達員のための特別加入制度の労災保険への加入のしかた

特別加入制度の労災保険へは、フードデリバリーに対応した労災特別加入団体を通じて加入する必要があります。

フードデリバリー配達パートナー(配達員)に対応している労災特別加入団体には下記のような団体があります。

TSC車両部会

自転車・原付(125cc以下)の配達パートナー(配達員)のみが対象です。

 URL:https://www.cacgr.co.jp/delivery/

一人親方労災保険組合 自転車・原付配達員特別加入部会

自転車・原付(125cc以下)・250cc超のバイク・軽貨物の配達パートナー(配達員)のみが対象です。

  URL:https://rousai-hoken.jp/fd

UberONIONギグワーク事業主等団体組合

自転車・原付(125cc以下)・250cc超のバイク・軽貨物・タクシーの配達パートナー(配達員)が対象です。

 URL:http://www.uberguild.net/page/rousai/

UberONIONギグワーク事業主等団体組合は、一口の契約で配達用の自転車〜原付 事業バイク〜軽貨物 タクシーまで全ての車両に対応しているので、大変頼もしいですね!

特別加入制度の労災保険にかかる費用

(年間)保険料と(年間)会費 の合計です。(4月から3月までの1年間の合計金額です)

URL:特別加入保険料・会費・月別早見表

フードデリバリー配達員が労災保険に加入するメリット

労災保険に加入することで配達パートナーのリスクが大きく軽減されるのは確実です。以下に4つのメリットをご紹介します。

療養補償

療養補償とは、病院での治療費や薬代の補償給付制度です。労災保険加入者は、業務中・通勤中のケガや病気については、自己負担なしで治療を受けられます。労災保険未加入の場合は、国民健康保険が適用になり、治療費は3割負担です

休業補償

休業補償とは、仕事中のケガや病気により完全に仕事ができない時の収入保障システムです。休業補償は、あらかじめ設定しておいた給付基礎日額の金額に基づいて支給されます(給付基礎日額の8割)。給付基礎日額の金額と毎月支払う保険料は比例するのでため、無理のないプランを考える必要があります。

障害年金・一時金

障害年金・一時金は、障害が残るほどの大ケガや病気をしたときに支払われる給付金システムです。障害が残ると、日常生活や業務に支障をきたし、治療やリハビリを続けなくてはならないこともあります。 障害の程度に応じて年金もしくは一時金を受け取れます。

そのほかの補償

労災保険は、上記以外にも多くの補償システムがあります。下記は、すべて業務や通勤によるケガ・病気・死亡に対して支払われます。自己負担ですが、労働上のさまざまなリスクに幅広く対応しているので、とてもメリットの大きな保険システムです。

遺族年金/給付金

本人死亡時に、家族に対して支払われる補償給付金です。

葬祭料/葬祭給付

お葬式の際に受け取れる補償給付金です。

傷病補償

ケガや病気の発生から1年6ヵ月を経過した段階で治癒していない場合に支払われる補償給付金です。

介護補償

病気やケガの結果、介護が必要になった場合に支払われる補償給付金です。

まとめ

2021年9月1日からついにフードデリバリー配達パートナー(配達員)も対象となった、労災保険の特別加入制度についてご説明してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?

フードデリバリー配達パートナー(配達員)には配達中の事故によるけがをはじめとする様々な労働災害リスクがありますが、これらの労働災害について、雇用関係のある従業員と同等の、国の保険である労災保険が適用されるようになったのは非常に大きな進歩だと思います。

またこの労災保険には、フードデリバリー配達パートナー(配達員)に対応した特別加入団体を通じて加入できることをご紹介いたしました。各団体のHPにより詳しい説明がされていますのでご参考の上、万が一のリスクに備えるためにもぜひ、加入をご検討されることをおすすめします。

UberONIONギグワーク事業主等団体組合は、一口の契約で配達用の自転車〜原付 事業バイク〜軽貨物 タクシーまで全ての車両に対応しています。詳しくはHPをチェック!

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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